債権は株式や投資信託に比べ、リスクの低い商品と言われることが多いです。
なぜリスクが低いのか、債権の仕組みについて分かりやすく解説していきます。
債権とは?
債権とは、国や企業などが、資金調達のために発行するものです。
国が発行する債券を「国債」、企業が発行する債券を「社債」といいます。
債権を購入すると、定期的に利子が支払われ、満期になると額面金額が払い戻されます。
国や企業にお金を貸す代わりに利子をもらうイメージです。
債権はいつでも売買できますが、価格変動があるので、
買った時より高くなる時もあれば、安くなってしまう場合もあります。
国債の種類
個人が買える国債は「個人向け国債」と「新窓販国債」があります。
個人向け国債は、3年、5年、10年があり、利率は最低で0.05%です。
大手銀行の定期預金金利は0.01%なので5倍ですね!
10年だと変動金利になり、半年ごとに金利が見直しされます。
市場金利が上昇すれば、利率も上昇する可能性があります。
新窓販国債は、平成19年10月から開始された新しい窓口販売方式によって発行される国債です。
従来、郵便局のみで行われていた一定期間、一定価格で募集する委託販売方式を
民間金融機関に拡大しました。
新窓販国債は、2年、5年、10年がありますが、2年は募集されないことがあります。
社債の種類
社債は主に5つの種類に分かれます。
【普通社債】
普通社債とは、企業が資金調達のために発行する債券です。
償還時に元本を返済することを前提に発行されます。
一般的に社債は普通社債のことを指します。
【転換社債】
転換社債とは、株式に転換できる社債のことです。
普通社債のように債権としての機能を持ちながら新株予約権としての機能も持ちます。
【ワラント社債】
ワラント社債とは、新株予約権付社債のことです。
性質は転換社債に似ています。
転換社債との違いは、新株予約権を行使して株式を購入しても、社債の転換にならないことです。
【劣後債】
劣後債とは、債権と株式の両方の性質を持つハイブリッド証券です。
劣後特約で定められた劣後事由(経営破綻など)が起きた場合は、元本と利息の支払いの優先順位が低いです。
【電力債】
電力債とは、電力会社が発行する債券のことです。
電力債は、電気事業法に基づいて発行されます。
債権がリスクが低いと言われる理由
債権は株式とは違い、定期的に金利を受け取ることができ、
満期になるとあらかじめ定められた金額が返ってきます。
もちろんリスクがゼロというわけではありません。
経営破たんなど発行体が借金を返済できない状況になった場合には購入した額が戻ってこないです。
また、株式は売るタイミングも大事ですが、債権は償還日が決まっているので、売るタイミングを考えなくて良いのはとても楽です。
まとめ
日本で発行される債権のほとんどはプロ向けです。
国債であれば、1万円から購入できるものもあり、原則毎月発行されます。
株は変動が激しいから怖いという方は、まず国債を買ってみるのが良いかもしれません。